長寿医療制度を有効に活用するには
長寿医療制度(後期高齢者医療制度)に対し、高齢者の大多数が拒否反応を示しているようです。その一番の理由は、保険料を新たに支払う必要が出た点にあります。もちろん、他にも様々な問題や不備はあります。特に、高齢者の立場に立っていない行政のあり方には批判が集まっています。
強制的な天引きにしても、パンフレットの文字の大きさにしても、まるで高齢者の意思を無視しているかのように長寿医療制度(後期高齢者医療制度)が進んでしまった感は否めません。
しかし、決まった制度に対し、拒否ばかりしていても仕方がありません。反対という強い意志を明確にする一方で、その制度を利用してしまうくらいの柔軟さも時には必要なのではないでしょうか。
例えば、「食」に関してです。長寿医療制度(後期高齢者医療制度)によって、高齢者がどうあるべきか、どう生活すべきかというライフスタイルに対しての見直しが始まっています。その中で、中心となっているのが「食」に対しての意識改革です。
高齢者ができる限り健康を崩さないよう、医者の世話にならないようにするには、健康的な食事を定期的に行う必要があります。たとえ、低所得であっても、そういった面を無視するのは、逆効果になってしまいます。健康を崩して病院のお世話になっては、元も子もありません。
今回の制度をきっかけに、高齢者の「食」に対しての特集が今後増えてくるかと思います。拒否反応を示すだけでなく、そうしたものにもしっかり目を通したり、耳を傾けてみるのも一つの考え方です。
長寿医療センターと長寿医療制度
日本の医療機関の中で、特に高齢者の健康に関しての研究を中心に行っている施設があります。それは、長寿医療センターです。
この長寿医療センターという名称の施設は全国にいくつかありますが、その中で最も有名なのは、愛知県の国立長寿医療センターです。
研究する分野は幅広く、老化の機構に関しての研究やその制御に関する研究や長寿の人の脳に関する研究、アルツハイマーや認知症、老年病などの高齢者特有の病気に関する研究、長寿医療全般に対する研究などから、動物を利用したもの、遺伝子の解析などのマクロなレベルの研究など、非常に多岐に渡った研究が行われています。
こうした長寿医療センターにとっても、長寿医療制度(後期高齢者医療制度)は大きな影響を与えています。
長寿医療制度(後期高齢者医療制度)の制定によって、高齢者の生活のメカニズムに変化が訪れた場合、これまでとは違う研究を行う必要があるからです。
高齢者にとって、精神的負担というのはその後の生活や寿命に大きな影響を与えます。長寿医療センターではそうした分野でも研究を行っている訳ですから、長寿医療制度(後期高齢者医療制度)と長寿医療センターの間には密接な関係があるといえるでしょう。
こうした背景から、今後長寿医療センターは、この制度に対して何らかの見解と、新たな研究の準備を行う可能性はあります。彼らの活動が、これからさらに注目されていくことは、恐らく間違いないでしょう。
長寿医療センターと長寿医療制度
長寿社会の現代において、高齢者がどのような趣味や生きがいをもって、豊かな暮らしをし、残りの天寿を全うできるかというのは、国全体での大きな課題だと言えます。
そんな課題を少しずつでも解決しようということで、全国各市町村の中には「長寿社会課」と呼ばれる課がある所が存在しています。
長寿社会課は、色々な市町村にありますが、そのほとんどは同じ理念で存在しています。それは、高齢者の余生のサポートです。仕事をリタイアし、年金生活を送る中で、何を目標にし、何をもって人生の終盤を彩るかということを積極的に提案し、明るく安全な生活を送ってもらおうというものです。
長寿医療制度(後期高齢者医療制度)の導入によって、高齢者の方は経済的な不安を多く抱えるようになったかと思います。中には、長寿医療制度(後期高齢者医療制度)が施行されたことで、今までの趣味を継続できなくなったり、唯一の楽しみだった食事が貧相になってしまい、楽しみがなくなったという人もいるかもしれません。そうした方々をサポートするのが、長寿社会課の役割と言えます。
長寿社会課では、主に高齢者への就職の斡旋や講座、レクリエーションなどを行い、高齢者の生活を支えたり、高齢者同士のコミュニケーションを充実させたりという活動を行っているようです。
また、税金の控除や助成金の給付など、お年寄りには難しい問題に関しても、懇切ていねいに説明し、高齢者の負担や不安を取り除いてくれます。
長寿医療制度(後期高齢者医療制度)によって、将来への不安が募った高齢者にとっては、ありがたい存在と言えるのではないでしょうか。
